2018年12月4日、成田良悟さんの小説『BLEACH Can’t Fear Your Own World Ⅲ』が発売。
この小説では、『逆様邪八宝塞(さかしまよこしまはっぽうふさがり)』という平子真子隊長の卍解が登場しました。
2018年10月頃、小説の発売前に『平子真子隊長の卍解がえがかれる』事、その卍解は『逆様邪八宝塞』という名前である事、という内容が公開され話題になりました。
檜佐木修兵を中心として、四大貴族である綱彌代時灘の野望がえがかれた『BLEACH Can’t Fear Your Own World 』シリーズは、原作になかった卍解やキャラクターが登場し、3冊目で完結となりました。
卍解までひねくれ者の斬魄刀・逆撫
藍染惣右介の虚化実験により、現世に身を潜めることになりながらも、最終的には元来の居場所である『五番隊隊長』として返り咲いた平子真子。
その斬魄刀、『逆撫(さかなで)』は、コミックス内では始解までしか描かれていませんでした。
しかし隊長である事や経歴から考えても卍解は習得済みであるはず。
卍解が見たいという読者の期待が叶う形で、久保帯人先生の挿絵が小説の中にも描かれました。
逆様邪八宝塞の能力
逆様邪八宝塞の能力は、『敵と味方の認識を倒(さかさま)に逆転させる』というもの。
作中では、膨大な数の敵に一人で立ち向かい、その敵を同士討ちさせることで一網打尽にしました。
撫子の花を思わせる巨大な花型の台座。
その変化した斬魄刀の中に平子本人が入り、後はただ敵の同士討ちを待つ。
始解の能力、視覚と聴覚を逆転させる等の『錯覚』から、卍解でそれが強化され『催眠』と呼べるようなものになっています。
・滅却師が瀞霊廷の中に現れず、外で陣取ってくれたら大半は片付けられた
・味方がいたら駄目、サシの勝負でも駄目、大勢の敵と自分一人でないといけない
・始解が強者向きで、卍解が雑魚向き
といった事を作中の平子本人が語っています。
なかなか不便で使いにくそうな卍解だと本人も思っている様子。
しかし、コミックス本編で卍解を出していない理由の後付けとして素晴らしいと思いました。
空座町決戦の際に藍染と対峙しているので、そこで卍解を出さなかった理由がきちんとあった事になります。
周りに大勢の味方がいた事と、藍染に仮にこの能力が効いたとしても同士討ちできる強さの敵がいなかったわけですからね。
逆様邪八宝塞があまりに使い勝手の良いものだと「なんで藍染と戦った時に出さなかった!」となってしまいます。
そんな難しい設定の中で、「始解が強者向きで、卍解が雑魚向き」という一般的な斬魄刀と逆さまになっている感を出したあたりが非常にオサレです。
アニメ千年血戦篇‐訣別譚‐に登場
2023年7月8日から放送された『TVアニメ BLEACH千年血戦篇‐訣別譚‐』に、平子真子の卍解が登場することとなりました。
スマホ向けゲーム『BLEACH Brave Souls』には、既に卍解姿の平子真子がいました。
ですが、原作になかった小説の内容が、ゲームはともかくアニメに入ることはないと思われていました。
しかし、アニメ第1クール最終回の後の予告PVに、平子が小説で放ったセリフと似たものがあった事が話題に。
そして、第2クール(訣別譚)放送前の予告PVにて、実際のアニメシーンが公開されました。
「お前らの常識も、この状況も、みんな纏めてひっくり返したるわ、卍解。」
BLEACH Brave Souls に登場
2020年3月25日に、スマートフォン向けゲーム『BLEACH Brave Souls(ブレソル)』からYouTubeに公開された動画にて平子真子が登場しました。
前述した『アニメ千年血戦篇』が放送されるより3年前の事で、当時は小説の卍解が見れるのはブレソルだけだろうと思われていました。
逆撫と平子を包む花弁のようなものの周りに、白いザコ敵がしっかりと描かれています。
アニメではオリジナルの内容に変えられていたので、敵は滅却師にされていました。
もう1つの小説CFYOWコラボの目玉である、檜佐木の卍解『風死絞縄(ふしのこうじょう)』もブレソルには登場しています。
小説の映像化に期待
BLEACH原作コミックス最終巻の発売が2016年。
BLEACH Brave Soulsに平子の卍解が登場したのが2020年。
アニメBLEACH 千年血戦篇に平子の卍解が登場したのが2023年。
完結したはずの内容が何年経っても新しくされていくBLEACHには驚かされます。
そして、私個人の感想としては、小説版BLEACHの映像化(アニメor映画)を期待しています。
アニメオリジナルシーンより、ここまで来たら小説丸ごとを見てみたいです。
以上、平子真子の卍解『逆様邪八宝塞』についてでした。
ご覧いただきありがとうございました。