『産絹彦禰(うぶぎぬひこね)』。
小説版BLEACH『Can’t Fear Your Own World』に登場したキャラクターです。
霊王として造られた経緯や、あらゆる能力を持ち合わせる強さについて解説していきます。
産絹彦禰と綱彌代時灘(つなやしろときなだ)
産絹彦禰は、四大貴族『綱彌代時灘』によって造られた子供です。
自身の親族を抹殺し、四大貴族の当主となった時灘の唯一の側近。
そして時灘の目的は、彦禰を霊王にすること。
彦禰は常に時灘に従い謙遜し続けますが、時灘としては、
「四大貴族と次期霊王として仲良くいこう」
というスタンスのようです。
性別の無い見た目
- 彦禰は始まりであり終わりである
- 生殖機能も、性別も、成長も必要ない
このような時灘の思想から造られた彦禰には、性別がありません。
外見は子供のようで、小説内では「男の子にも女の子にも見える」という表現をされています。
霊王になる為に造られた産絹彦禰
“画像はBLEACH68 ジャンプコミックスより引用”
小説『Can’t Fear Your Own World』は、BLEACH本編が完結したあとの世界の話になっています。
本編の終盤に描かれた『霊王』という存在がこの産絹彦禰には大きく関わっています。
結晶の中に封じ込められた霊王は、三界の均衡を保っていました。
- 現世
- 尸魂界
- 虚圏
三界とは上記の3つの世界の事。
彦禰は、死神、滅却師、虚の全ての能力を持った者。
霊王、そしてユーハバッハに継いで、三界の均衡を保つ存在になりえる能力を持って造られたのです。
空座町を王の座とする計画
霊王は尸魂界の上空にある『霊王宮』に鎮座しています。
しかし、綱彌代時灘は現世の『空座町』を新しい王の座にする計画を進めていました。
尸魂界の霊王宮、虚圏の虚夜宮を双翼とし、空座町を真なる都とする。
もちろんこの計画が実現すれば、現在の空座町が滅びます。
本編しかり、小説しかり、空座町はなんでこうも災難に巻き込まれるのでしょうか…
他の重霊地はどのような町なのか気になります。
グレミィ・トゥミューの『脳』
なぜ、死神、滅却師、虚の全ての能力を持つ存在が造れたのか。
それは、グレミィ・トゥミューという星十字騎士団の『脳』のおかげです。
Vの聖文字(The Visionary)を持つ彼は、『脳』だけしか無い人物です。
想像したことを現実にする能力によって、自分の身体を作り、更木剣八と戦い敗れました。
- 能力を持った仲間を作る
- 敵の骨をクッキーにする
- 宇宙空間を出現させる
こんな無茶苦茶な事が簡単にできる性能でありながら、本人は既に死んでいる。
グレミィは死後、最高の素材になっていたのです。
道羽根アウラと山田清之介
彦禰の主な材料は、大量の魂魄と霊王の欠片です。
道羽根アウラという完現術者が、人間、虚、滅却師など、ありとあらゆる魂魄を大量に織り交ぜ、それが霊王の欠片の力で、1つの生き物としてギリギリ生まれる。
それを山田清之介という死神が、動ける死神の形状になるまで治療する。
この二人についての詳細はここでは触れませんが、このような無茶な過程を経て彦禰は造られました。
グレミィ・トゥミューの脳があることで、大量の魂魄を混ぜ合わせ1つにするという無茶苦茶ができたようです。
産絹彦禰の圧倒的な強さ
死神、虚、滅却師、全ての力を有した彦禰の強さは尋常ではありません。
さらに、単純な霊圧もバケモノ級です。
- グリムジョーのデスガロンを、一瞬で掻き消す
- ルピの八重の王虚の閃光も、一瞬で掻き消す
- 本気の更木剣八と、長時間互角に戦い続ける
そこらの隊長格では瞬殺されるであろう圧倒的なパワーです。
滅却師の力である血装(ブルート)、虚の力である鋼皮(イエロ)等を自在に使える事も、強さに拍車をかけています。
斬魄刀・已己巳己巴(いこみきどもえ)
彦禰は、已己巳己巴という斬魄刀を持っています。
これは、綱彌代時灘から与えられたものであり、さらに通常の斬魄刀とは大きく異なります。
『太古の虚が封印され、斬魄刀の形を成しているもの』といったところで、成長する三種類の始解を使える斬魄刀です。
帰刃・鳳落八景(ほうらくはっけい)
已己巳己巴を取り込み、霊圧を上乗せした状態。
已己巳己巴が刀の姿に戻る代わりに、本人の形相が変わり禍々しい姿になります。
刀身は白に黒の斑点模様で、作中ではこの状態で彦禰は剣八と戦うことになりました。
彦禰はもちろんのこと、剣八の強さにビックリしますね。
檜佐木修兵に彦禰は救われた
綱彌代時灘に従い、言われるがまま命令を受けていた彦禰。
- 世界を知らず、自分で物事や善悪を決断できない事。
- そして圧倒的な力を持ち、恐怖を知らない事。
これらを憐れんだ檜佐木修兵が、剣八との戦いを遮り、『卍解・風死絞縄(ふしのこうじょう)』を用いて彦禰を救い出します。
産絹彦禰は流魂街にひっそりと住むことになり、自分の目標を持って物語は終わります。
最後に
以上、霊王になるために造られた子供、産絹彦禰についての解説でした。
作中での彦禰はまさに無敵といっていい能力。
例えば『鋼皮』など、原作で出てきた様々な固有名詞が飛び出すたびに、強すぎるだろ…と思えるキャラクターでした。
BLEACH『Can’t Fear Your Own World』は、原作ファンには是非おすすめしたい小説です。
ご覧いただきありがとうございました。